第2回【リズムレコーディング編】

さあ、レコーディングの準備も整ったところで、遂にレコーディング本番です!
まずはドラムとベースとリズムギターという曲の根幹となる部分をしっかりと固めていきます。
この過程を僕らはリズムレコーディング(リズムREC)と呼んでいます。

バンドのレコーディングでは、基本的に生ドラムをレコーディングすることになりますが、その方法にも主に二通りあります。

<方法1>

ドラム→ベース→ギター→ボーカル と順番にとっていく方法

<方法2>

全てのパートを一斉にとってしまう方法(あとから追加・差し替えなどは行います)

レコーディングの歴史を振り返ると、最初は技術的な問題で、一斉に録音するしか出来なかったのですが、機器が発達することによりマルチトラックレコーディング(たくさんのパートを別々に録音する方法)が出来るようになり、それぞれのパートを別々に録ることが出来るようになりました。

方法2の場合でも、それぞれの楽器は別のトラックに録音されるので、残るデータとしては方法1と基本は変わらないのですが、方法1と方法2でそれぞれどのようなメリット・デメリットがあると思いますか?

メリットデメリット
方法1
  • 一つずつのパートをきっちりとっていくことができる。
  • 小規模なスタジオでも録音できる(スタジオ代が抑えられる)。
  • (演奏はきっちりする反面)バンドのグルーブが捉えにくい 。
  • 録音に時間がかかる。
方法2
  • バンドの一体感がしっかりと捉えられる。
  • (全パートをまとめて録るので)レコーディングは比較的早く出来る。
  • 比較的規模の大きなスタジオが必要となる(スタジオ代がかかる) 。
  • 個々のパートを緻密に追求するのは難しくなる。

これはどちらの方法が優れているという話でなく、目的や状況によって変わってくるわけです。

ピロカルピンでは基本的に方法2でレコーディグしています。 方法1の方がきっちり仕上げられて良いような気もしますが、バンドの演奏というのは本当に有機的なものなので、お互いのプレイがお互いに影響して、それが音の流れ(グルーブ)になっていくわけです。

打ち込みのようなきっちりした音であれば方法1でもうまくまとまるのですが、方法1のやり方で、バンドの有機的なノリを出していくのは結構難しいのです。

なのでピロカルピンでは、バンド感というものを意識して方法2でレコーディングをしています。(自主盤などでは予算的な問題もあり方法1でレコーディングしたりもします。)

レコーディングの基本的な流れとしては

1.リズムRECドラム、ベース、リズムギターを録音(仮のVoもとります)
2.ギターダビングリードギターや追加のギターなどを録音
3.ボーカルRECボーカルやコーラスを録音
4.ミックスレコーディングした音を調整して整える作業
5.マスタリング最終的な製品のマスターをつくるための調整作業

そしてこの、ドラム、ベース、リズムギターという基本的な要素をレコーディングするのをリズムRECと呼んでます。

このリズムRECで何よりも重要なのが、ドラムをしっかりと録り切ることです。 もちろん、ベースもリズムギターも大事ですが、ドラムは大きなスタジオでしか録ることが出来ないので、最低でもドラムだけは全部録り切ってしまうことが必要です。

レコーディングスタジオの風景はこんな感じです。
まずはドラム側から見た映像です。

メインの大きな部屋(メインブース)にドラムを設置して、ボーカルを除くメンバーもその部屋で演奏します。

かなり広い印象ですが、これがドラムのサウンドにかなり影響してきます。広くて響きが豊かなスタジオでは、やはりドラムの響きが豊かに録れます。

今度は反対側のベース側から見た映像です。

この映像も先ほどの映像も、ドラムしか音が聞こえないですが、ベース、ギター、ボーカルも同時に録音しています。

ベースとギターは別の部屋(ブース)にアンプをいれて、そこで音を鳴らして、分離して録音しているわけです。

ベースやギターは、そのアンプが入っているブースに入って演奏することもありますが、同じ空間で演奏する方がより一体感は出てくるので、基本的には同じ部屋で演奏することが多いです。

ベース、ギターの近くでとっているにもかかわらず全く音がしていないがわかると思います。 それだけしっかり遮音されているってことですね。

ここまで来て、「あれ?ボーカルの松木さんは??」となっていると思いますが、ここにいます。

ボーカルは人自体が音を発するので、別の部屋に隔離されることになります(笑)

ボーカルは最終的にはもう一度録り直すことになるのですが、歌が入っているのと入っていないのでは演奏も変わってきますし、楽器の音が演奏を邪魔していないか、歌に対してどのように聞こえているかを常に意識する必要がありますので、とても重要です。

という感じで実際にレコーディングされたドラムの音を聴いてみましょう

ここにベースが加わるとこんな感じです。

この時点でも骨組はだいぶ出来上がっている感じがしますね!
実際にはリズムギターもここで一緒に録音していますが、それは次回に!

「ピロカルピン」プロフィール

メンバー:Vo/Gt 松木智恵子 Gt 岡田慎二郎
ベースとドラムはサポート。今作はBa サカモトノボル、Dr 冨田洋之進(Omoinotake)の4人で制作。

2003年 Vo/Gt 松木により結成。東京・下北沢を拠点に活動。かねてよりその唯一無二の独特な音楽性が、早耳なリスナーや レコード店のバイヤーの間で話題となり、2009年にインディーズデビュー。
2012年ユニバーサルミュージックよりメジャーデビュー。赤坂 BLITZ でのワンマンを成功させる。
2013年6月には1stフルアルバム『太陽と月のオアシス』をリリースし、北海道から九州までの全国ツアーを行い、年末は COUNTDOWN JAPAN 13/14 へ出演。
2014年には10周年記念ワンマンを東名阪で開催。年末には自主レーベル「miracle oasis music」を設立し、2015年5月に2ndフルアルバム『a new philosophy』をリリース。業界初の試みとなるアルバム全曲のハイレゾ音源 DL カード封入が 話題に。
2016年7月、通常の流通盤とは違ったコンセプトで制作するコレクションシリーズ第一弾「3分間」を発表。8~ 10 月アルバム制作のクラウドファンディングを実施し 176% の達成率で大成功させる。
2017年5月10日通算8枚目となるアルバム「ノームの世界」リリース。

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ピロカルピン『ノームの世界』

  • 発売日: 2017年5月10日(水)
  • 商品形態: CD+DVD-ROM(2枚組)
  • ※初回生産分のみハイレゾ音源を収録したDVD-ROMが付属
  • 税込価格: ¥2,160(税抜価格:¥2,000) 
  • 品番:DDCZ-2155
  • 発売元: miracle oasis music

【収録内容】

<CD>

  1. 精霊の宴
  2. 赤色のダンサー
  3. ピノキオ
  4. 流星群
  5. 小人の世界
  6. グローイングローイン
  7. 風立ちぬ

<DVD-ROM>

アルバム全曲分のハイレゾ音源データ(96khz/24bit:flac)を収録(※初回生産分のみ)

<好評予約受付中!>

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レコ発ワンマンライブ「small small world!!:」開催!

  • 6/3(土) 東京・下北沢Club Que
  • 6/10(土)大阪・阿倍野ROCKTOWN
  • 6/11(日)名古屋・ell.size

詳しくはピロカルピンOfficial HPにて

第1回【準備編】
クラウドファンディングによる制作開始~レコーディング前に行う作業について
第2回【リズムREC編】
リズムRECについてのレポート、音源公開
第3回【ギターダビング編】
ギターダビングについてのレポート、音源公開
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